「ねぇ・・・、何、これ・・・」

「当店オススメの美容ドリンクでございます」

「・・・・・・・・・・」





『エステサロン 蘭』





とある日曜日。

何があったか、工藤新一vs毛利蘭のジェンガ三本勝負。

結果は新一の圧勝。

勝者の賞品として、これまた何を思ったか、名探偵によるにわかエステティックサロンの開店。

エステティシャンは新一。

客は蘭。

この場合、蘭が新一にマッサージをする、という構図が通例だと思うのだが、そこはそれ、名探偵の考える事。

何やら納得行かない顔をしながらも、工藤邸の一室で、1日限りのサロンが堂々とオープンしたのだ。
 

「エステティシャンって普通女性だけど?」

「他店はそのようですが、当店は私1人で行っておりますので、ご了承ください」

「ねぇ、新一。その口調やめてよ」

「では、毛利様。こちらへ」

「・・・・・・・・・パカ」
 

***************************
 

「では、まずこちらに着替えてください」

差し出されたのは白いバスローブ。

「こんなのいつの間に準備したのよ・・・」

「お支度がすみましたら、こちらを鳴らしてください。私はそれまで外に出ておりますので」

恭しく一礼をして、新一が部屋を出る。

いつもとは違うその態度に蘭は困惑しっぱなし。

(何か変〜〜〜! いつもなら絶対に部屋から出たりしないのに・・・・)

「どうしよ・・・、これ鳴らさなかったら絶対怒るよね・・・」
 

一方、新一は・・・。

(生着替えってのもいいけどな、ここはガマンガマン)
 

**********************

 

「どうぞこちらへ」

いつの間にこんなモノを用意したのか、普段使われていない客室に看板が立ててある。

『エステサロン 蘭』

(何で私の名前なのよ〜〜〜)

 

「こちらに横になって下さい」

先日の晴天の日に蘭が綺麗に整えたベッドが痩身の施術台となっている。

「あぁ、すみません。先にこちらをどうぞ」

差し出されたのは緑の何やら怪しい液体。

「ねぇ・・・、何、これ・・・」

「当店オススメの美容ドリンクでございます」

「・・・・・・・・・・」

(これって・・・、青汁?)

にこやかな営業スマイルで自分を見ているので、断ることも出来ず、意を決してその液体を口に含む。

(あ・・・、飲みやすい・・・。けど、なんでこんなにトロトロしてるの〜〜〜?)

コップを新一に渡そうとして、ふと思いとどまる。

いつまでもこんな雰囲気は正直気持ち悪い。

「ねぇ、新一。罰はちゃんと受けるから、その口調止めて」

「・・・・・・・・・・」

「他人行儀みたいで嫌だよ」

「・・・・・まぁ、言ってる俺も気持ち悪いけどな」

「でしょ? だから・・・」

「いいぜ。但し、罰は罰だからな」

「・・・・・・・判ってる」

蘭の手からコップを受け取り、サイドテープルに置く。

「じゃ、遠慮なく♪」


******************************


「バカ!!! 大馬鹿推理之介!!!」

「イテっ」

蘭の怒りの拳は新一の背中や肩をポカポカと叩く。

「エステサロンはこんなことしなーーーーい!!」

「そうか? じゃ、これはウチの特別メニューって事で」

「そんなのいらなーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!」

工藤新一。

ジェンガの罰ゲームと称して、一体何をしたのか?

真実は神のみぞ知る??????







910の日企画、見事に沈没です(滝汗)
真実の詳細までは書けませんでした。
彼がどんな罰をしたのかは、読者さまの想像にお任せしまして、早々に逃亡いたします、ハイ。
(投網とか底引き網とか投げないでくださいね〜〜〜/笑)



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