青の組織 クリスマス企画





『25センチの理由』





青子が気にした"25センチ"





惚れた女を腕の中に閉じ込めたいという願望は、男なら誰だってあるだろう。


他の誰も見れないように、自分だけを見るように。

籠の鳥のように、閉じ込めたい。



心の内にくすぶった、嫉妬めいた感情。




むろん、その為だけに身長差が欲しいんじゃない。




俺の顎の下に青子の頭のてっぺん。


青子が顔を横に向けて上げれば、そのまま俺の頬に唇が届く。

そして、そのまま俺が頭を下げれば、青子の首に唇が届く。





そのまま押し倒した事は一度や二度じゃない。



首筋に吹きかける息に、身をよじる。

限界ギリギリまで頭を下げ、白い肌をついばむ。


小さく洩れる声も、軽く震える身体も、何もかもが愛しい。




気付いてねぇだろうな。

これを狙ってたなんて。






「ん、もぅ、くすぐったいよぉ」


鼻にかかる甘い声。


「じゃ、やめるか?」


意地の悪い回答。



「・・・・・・バ快斗」

「ご挨拶だな」




「やめないで・・・」




青子の腕が俺の首の後ろに廻るのを待って、そのまま立ちあがる。



「ホント、ちょうど良いね」

「何が?」

「25センチ」

「あぁ、だろ?」




「快斗の音がする」

「寝るなよ?」



「寝かさないでね?」



上目遣いの青子に、理性が無事なはずもなく。





「仰せのままに」







月明かりに照らされた窓辺のツリーが、静かに微笑んでいた。




〜fin〜








ぷち・・・になってるでしょうか?

ちょっと不安(笑)