『やきもち』


青子が昔に比べて少しずつ大人になってきているのはわかっていた。
それでも「お子様」と呼んでいるのは照れ隠し・・・
可愛いなんて・・・言えたもんじゃない・・・
でも本当は可愛くて、可愛くて仕方がないんだ・・・

「青子〜・・・生物の宿題やったか?」
「勿論だよvだって先生怖かったもん!」
先日の生物の授業の時間、宿題をだしたのはいいがやってこないものが多いため先生は激怒した。
前回の宿題+αたまどっさり。
生徒達は必死に手を動かしていた。
今もまだ終わらぬものも多い・・・
「まさか、快斗あれほど言われもやってこなかったの!?」
「・・・やる気しねぇーよ・・・」
「怒られるよ?」
「だから、見せてv」
「だ・め!」
即答で断られてしまった。
「青子は俺が怒られてもいいのかよぉ!?」
「青子には関係ないもんっ!悪いのは快斗だよ?」
「ちくしょうぉ・・・」
青子に宿題を見せてもらえず、快斗拗ねて机に顔を当てた。
「あ、寝ちゃだめだよ!!快斗の頭なら出来るでしょ!!」
快斗を寝かせまいと必死に身体を揺する。
だが・・・起きようとしない・・・。
青子は溜息をついた。

「青子〜〜!!!宿題教えてぇーー!!」
すると恵子が青子の元に駆け寄ってきた。
「いいよ。」
駆け寄ってきた恵子に教え始める青子。
(もうー・・・”教えて”って言ってくれれば教えてあげたのに・・・。見せてだもん・・・)
寝ている快斗を見つめながら思う。
「青子・・・青子は私の宿題より、快斗くんの方?」
「えっ!!な、なに言ってるのよぉーーー!!違うもんっっ!!!」
頬を赤く染めて青子は必死に抗議した。
「もう、無理しなくていいってv青子は可愛いねv」
「からかうのは止めてよ!!恵子っ!!」
その会話を聞きながら快斗は笑いを堪えていた。
そう・・・完全にはねていないのだ。
ただの狸寝入り・・・
(青子のヤツずっと俺のことみてんのかよ!可愛いヤツ〜〜vv後からまたからかってやろ〜〜vv)
嬉しくて仕方がなかった。
ずっと自分をみてくれている彼女が・・・

「中森、お客さんだぜ?」
「へ?青子に?」
青子は呼ばれて廊下の方をみると一人の男子生徒が立っていた。
立ち上がり、廊下の方に歩いていく。
廊下の方に歩いていく青子を寝たふりをしながら見つめる快斗・・・
(誰だ・・・アイツ?)
「あ〜行っちゃった。今の生徒会長でしょ?」
「うん。一体なんだろうね?」
「そりゃー一つしかないでしょ?」
「そうだよね!呼び出すって言ったら一つしかないよね!!」
恵子はいつの間にか女子と話していた。
その話を耳を立てながら聞いていた快斗は・・・
(まさか・・・告白っ!?)
心臓が跳ねた。
まさか・・・青子が・・・そんなわけねぇーよ・・・
だが次の言葉がそれを明確なものにした。
「青子この頃多いんだよね〜」
「そうなの?なに、先輩後輩問わず?」
「うん。この間は・・・後輩かな〜?」
「わぁ〜v青子モテモテvv」

女子の話を聞きいていたら・・・胸になにか針が刺さったみたいな感じがした。
そんなこと青子のはなにも言わなかった。
俺に知られたくないこと・・・
人間、一つや二つあるけど・・・
でも・・・青子のことは全て知っていたい・・・
俺の我侭だけど・・・
青子は・・・俺だけのもんだ・・・手ぇーだすな・・・

(ちくしょう・・・)

「ただいま〜」
青子は教室に戻って席についた。
回りをみるとみんなニヤニヤ笑っていた。
それが妙に怖かった。
「な、なによぉー・・・」
「断ったの?」
「断るも何も・・・そう言うもんだんじゃないでしょ!!」
青子は下を向いた。

戻ってきた青子を見つめながらあたかも今起きたかのように身体を起こした。
「はぁ〜・・よく寝た」
口に手を当てて欠伸をする。
「あ!!今起きたの!早く宿題しなさいよ!見せてあげるから」
「・・・・」
快斗は起きるなり、青子のことを見つめていた。
「な、なに?」
ボーっとしている青子見つめながら顔を近づけ、キスをする。
突然の出来事に青子は真っ赤になっていた。
「か、かいとぉーーー!!!」
「恵子・・・次の授業サボるから、あとよろしく。」
「えっ?」
「あ〜後青子も一緒にv」
笑いながら青子を軽々と抱きかかえながら教室から出て行った。
青子は暴れていたが、抵抗しても無駄である。

青子はそのまま快斗の授業サボる場所ナンバーワンの屋上へ・・・
「バカバカバカーっ!!!なんでキスするのよぉーーー!!みんな見てたじゃない!!!」
快斗の頭をポカポカ叩き涙目になりながら言う。
「んなの・・・俺には関係ねぇーよ・・・」
「関係あるもん!!」
青子を降ろし、顔を無理矢理引き寄せキスをする。
「・・っ!!」
舌が入り込み、口の中で遊んでいる。
「うっ!!・・うっ・・!」
唇を離そうとするが身体はしっかり快斗の身体に収まっている。
漸く解放されたかと思うと首筋に唇を伸ばしていく・・・。
「だ、だめぇ!止めて!!快斗っ!!ココ学校だよ!!」
「・・・知ってる・・・だからしてんの」
「イヤっ!!イヤだよっ!!」
頬を流れる涙はまるで宝石のようだった。
そして・・・手を止める。

「かいと・・・?」
「ゴメン・・・青子・・・泣かすつもりはなかったんだ・・・」
優しく青子の頬を撫でる。
その暖かさが丁度良かった。
「どうして・・・?」
青子が訳を聞こうとすると別な方を向いてしまった。
「な、なんでそっち向くのよっ!!」
青子は自分の方に向かせようとするが・・・向こうとしない。
快斗は青子に対してやった行為が恥ずかしくなった・・・

(俺・・・なにやってんだろう・・・)

「ヤキモチ妬いてたの?」
「えっ!?」
青子から出た言葉にびっくりして青子を見てしまった。
「ホントに?冗談で言ってみたのに・・・」
「あ、あおこっ!!オメェー・・・っ!!」
真っ赤になって慌てている快斗をみて青子は抱きついた。
だって・・・快斗が青子にヤキモチ妬いてくれた・・・
嬉しかった・・・。
青子だけが快斗のことばかりでヤキモチ妬いて・・・辛かった・・・
でも違った・・・
快斗もヤキモチ妬いてくれてた。

「快斗、青子ねすっごく嬉しいよv」
「お、俺は嬉しくなんかねぇーよっ!!!!」
ヤキモチ妬いていることに気づかれ・・・恥ずかしくて仕方がない。
でも・・・抱きついてくる青子が・・・愛しかった。
「青子は、ずっと快斗の傍にいるから。離れたりしないよ?」
「・・・サンキュー・・・」
「大好きだよv」
その言葉の響きが心地よくて温かくて思わず、瞳を閉じた。
なんだか・・・この頃聞いていなかったから余計に・・・
嬉しさのあまり・・・

「青子・・・」
「うん?」
「俺にヤキモチ妬かせたんだからそれそうの覚悟はしとけよな!青子ちゃんv」
「か、かいとぉーーー!!!」

一人だけ焦ってた。
でも・・・君は俺が思っている以上に俺を好きでいてくれている。
だから・・・君に負けないくらい・・・心の底から君を愛そう・・・
君に・・・忠誠を誓うよ・・・







佐倉井梢ちゃんから、サイト開設のお祝いに戴きましたvv
彼女が挑戦されている100のお題からなかはらが選ぶという、幸せなリク権を戴き、お願いしたものです。
ヤキモチを妬かせた青子におしおきをする快斗君、転んでもタダでは起きませんね(笑)
こずちゃん、ありがとうございましたvv