Thank you for the“FIRST ANNIVERSARY”






〜Seven Daffodils〜






下見で出かけた、遠くの町。

通り道の花屋で、見なれない花を見付けた。



『Daffodil〜ラッパスイセン』



何となく記憶に残ってしまい、自宅で辞書を開いた。

産地や季節を読み流し、目に止まったのは、花言葉。




あなたを待つ

報われない恋

尊敬

自己愛





「報われない恋・・・か」



ギリシャ神話に出てくる話は、これを指すのだろう。

自分自身に恋をしたナルキッソスが、実らぬ恋に焦がれ、身を投げた池のほとりに咲いた花。


俺の相手は自分じゃないけど、その言葉に暗い気持ちがよぎる。



「快斗? どうしたの?」


突然黙り込んだ俺を不審に思ったのか、傍へ来て、顔を覗き込む。

視線の先の、辞書と見比べて、青子の吐息が洩れた。

おもむろにペンを取り出し、4つある花言葉の、2番目に線を引く。


「青子?」

「これはいらないよ?」

「・・・・・・・」

「青子のキモチはね、コレとコレ」


指したのは、1番目と3番目の言葉。



今度、花屋さんで買おうね。

幸せを願って、ラッキー7でね。

青子のキモチ、快斗に贈りたいから。



「サンキュ」



マジックを贈るのもいいけれど、たまにはこういうのも良いのかもしれない。


込められたキモチが、何よりも嬉しいのだから。



あとがき

 








        















のらりくらり、亀以上のトロさで更新し続けて、気がつけば1年経ちました。

思い起こせば2年前、ネット徘徊中に偶然見つけた某S様のサイト。
それまで、まじっく快斗は“コナンを描いている人の作品”程度の認識しかなかった
なかはらの脳ミソを、見事に突いてくださいました。


そもそも、なかはらはPCオンチです。

家電のように簡単に扱えないモノなので、絶対に触れない、と心に固く決めておりました。

それでも、旦那が楽しそうにやってるのを傍で見つつ、スイッチ入れるぐらいなら大丈夫、とか、
旦那がいたら出来るかも、とか、少しずつ挑戦しはじめたのが運の尽き。

手始めに廻った育児サイトで、チャットにハマり、常連になり、ママ友達さんのサイトに書き込みをし、
気がついた時には、旦那以上のハマりっぷりになっておりました。


二次創作のサイトは、最初に廻ったのは違う作品でした。

運命の出逢いとなったS様のサイトで、10数年前にかじった同人熱に小さな火がつき、
S様のご好意に甘え、詩を投稿したのが、最初の“書き”でした。

しかも、当時はPCにアドレスを取っていなかった(と思い込んでいた/笑)為、
携帯メールでちまちまと送る、という、何とも手間のかかる事をやってました。

やがて、メールフォームを置いてらっしゃるサイトさんへ、怒涛のように投稿し、
片足どころか両足どっぷり、同人界にのめりこんでおりました。

そんな時に出会ったのが、もう一人のS様。
茶会の興奮も手伝ったのか、後先考えずに爆弾発言しておりました。

『ココだけの話、サイト開設を思案中です』と。

それから、怒涛の日々の始まりです。

そりゃ、そうです。
「固まったら(当時は“フリーズ”なんて言葉も知りませんでした)火を吹く」と思い込んでいるヤツがサイトを作るんですよ。

無謀を通り越して、大バカです。

旦那を捕まえ、あーでもない、こーでもないと、うんうん唸りつつ、突貫工事でサイトを作り上げました。
“タグ”の“タ”の字も知らないヤツが、結局まともに理解もせぬままに、見切り発車でオープンです。

それからは、試行錯誤の連続。

どうにかこうにか、人様の目に当ててもさほど問題のないサイトとなりました(ホントか?)

そんなこんなで、時は過ぎ、気がつけば1年。
まさしく怒涛の1年が過ぎて行きました。

1年続けばすごいよな〜なんて言ってたのが、昨日のようです。


本当に、本当に、ありがとうございます!



たくさんの“ありがとう”と、

これから先の末永いお付き合いのお願いを込めて、これまた駄作ですが、記念品を置かせていただきました。

年内フリー(期間終了しました)としますので、胃薬をご持参の上、よろしければ、貴方のお手元に置いてやってください。



2004年12月14日 なかはらゆう拝