快青作家さんに9(6)つの書き逃げ台詞〜逃げる時は一緒だぜ〜
快青祭の素敵なイベントです。
名の通り『書き逃げ』です。
タイトルは9(6)ですが、ここには10置いてあります。
これは間違いではありません。
10個目は発起メンバーのみのお題で合言葉も兼ねちゃってるという素晴らしいモノです(笑)
提供:快青井戸端会議所《閉鎖》 管理人:saori様
追加
〜青山高校について〜
作品中に多々出てきます、青山高校についての詳細は
お題提供元・快青祭主催の茶会に参加してみてください。
お題企画者に尋ねていただければ、お答えしますよvv
「ちょうだいv」
「ねぇ、快斗〜、青子にもちょうだいvv」
「だ〜め。医者から止められてンだろ。ガマンしろって」
「え〜〜〜! だってぇ・・・」
「だってじゃねーの。麻酔切れるまではおあずけ〜♪」
「ずるいよぉ・・・、青子が食べられないの知ってて、わざと買ってくるなんて〜」
「わざとじゃねーって、アホ子が親知らず抜いてきたなんて知らなかったんだからさ」
「あーん、チョコアイス〜〜〜!!」
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「ちょうだいv」
「ソレ、うまそーだな。一つくれよ」
「ダメ、これは青子のお弁当! 快斗のはそっちでしょ? 中身は同じなんだから」
「いいじゃん♪(青子の弁当に入ってるってのがいいんじゃねーか!)」
「ダメ、青子だってこれ好きなんだから!」
「じゃさ、俺のと交換♪」
「何それ・・・。同じものでしょ?」
「そう言うなよー」
生徒の間では、世界史担当の工藤と人気を二分すると言われる快斗。
そのせいか、告白する生徒は数知れず。
それほど人気のある快斗が、たかが生弁当一つにダダをこねている。
そのギャップが何故かおかしくて、ふと思い付いた小さなイタズラ。
「じゃぁねー『ちょうだいvv』って可愛く言えたらあげるvv」
「は!? 可愛くだー!? 言えるか!そんなの!!」
「なら、あげない。自分のでガマンするのね」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
にんまりと小悪魔的な表情を浮かべた青子に、快斗はヤラレタとつぶやく。
(ちくしょ〜、後で覚えとけよ!)
青子手作りのタコさんウィンナー。
さて、快斗の口に入ったのは、どっちのタコさん???
お弁当の定番、タコさんウィンナー。
他にも同じようなことやってそうです、快斗。
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「知りたい?」
「「失礼しまーす、黒羽先生、いますかー?」」
「おー、奥にいるぜ〜」
「プリント集めてきました〜」
「ご苦労さん・・・っと、ん? それは?」
「あ、世界史のプリントです。後で工藤先生に届けに行くの」
青山高校美女四重奏(カルテット)
と呼ばれるうちの二人、中森青子と毛利蘭。
(毛利はともかく、青子が工藤んとこに行くのは困るぞ)
「あ〜、中森。お前昨日のプリント、間違ってたぞ」
「え? ウソ〜。今度は絶対に大丈夫って思ってたのに」
「ちょっと待ってろ・・・って、先に資料室行くか?」
「青子ちゃん、私行ってくるよ」
「え、でも重たいよ、一人で大丈夫?」
「平気平気、空手で鍛えてるから」
「大丈夫か? 工藤先生には連絡入れておくから、気をつけて行けよ(毛利、感謝!)」
「は〜い(黒羽先生、嬉しそう〜)」
************************
「先生、どこが違ってたの? 青子」
「ん〜、知りたい?」
「知りたい?って、先生が言ったんでしょ、間違ってるって」
「あぁ、そうだけどさ。青子? 今は俺等以外に誰もいないけどな」
「!!! バ快斗・・・」
「間違ってるところ、本当に知りたい?」
「だから!」
「いいぜ、教えてやるよ。用事が済んだらな」
(青子の口から、俺以外の、しかも工藤の名前が出たんだ。これはおしおきだろう?)
「・・・用事って、まさか・・・」
「ご名答♪」
「やだーーーー!!」
化学教師・黒羽快斗。
どこまでも独占欲の強い男であった・・・・・・・。
美女四重奏の残り二人は和葉と園子です。
彼女等も既に二人の体育教師のお手つきです(笑)
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「一緒に帰ろう」
6限目の体育館からの帰り道。
青子のクラスへは化学室前を通って帰る。
(快斗、いるかな?)
クラスメイトと会話をしながら、そ〜っと目線だけを動かした。
(!!)
化学室の窓が開いている。
正確には青子の教室側から向かって1番目、天井側の小窓が半分開いている。
これは快斗の合図。
一緒に帰ろう、というメッセージ。
学校には内緒の恋愛だから、快斗の合図も手が込んでいる(そうさせたのは青子だが)
一緒に帰ろう、という合図は小窓を半分なのだが、
何番目の窓が開いているかによって、青子を待たせる時間と場所が決まる。
小窓は全部で4つ。
1番目は1時間半。
2番目は2時間半。
図書室や教室で時間をつぶし、化学準備室へと行く。
この日は快斗が最後まで準備室にいて、他の化学教師がいないと確実に判ってる日だ。
中途半端な30分は、万が一の保険。
残り30分となった時点で、まだ他の教師がいたら、開けていた窓を閉める。
3番目は30分。
これはまだ他の生徒もいる時間帯なので、待ち合わせ場所が校内の二人の秘密基地となる。
秘密基地とは、正確には学園長室。
学園長が、息子である世界史担当工藤新一の溺愛する生徒を
「わが娘(息子の嫁)にするためなら」と嬉々として逢引の待ち合わせ場所として提供し、
同じように生徒を溺愛している残りの3人が便乗して利用しているのだ。
4番目は迎えに行くので自宅で待っていろという意味(これは休日前に多い)。
(今日は1時間半か。図書室に行こうかな)
「一緒に帰るぞ」
窓の向こうから、快斗の声が聞こえそうで、慌てて意識を戻す。
(いけない! こんなんじゃすぐにバレちゃう)
今日は、何を読もうかな。
色々と制約がつく恋愛だけど、好きなのは止められない。
いじわるばっかりするけれど、本当はすごく優しい事も知ってる。
先生と生徒である時には決して見せない顔も青子だけの特権だよね。
化学準備室が甘い空間にかわるまで、あと数時間───。
初登場の学園長は誰か、なんて言う必要はないですね(笑)
学園長室の正し・・・くない使い方、勝手に設定しましたが、問題はないでしょうか?
一組だけ「一緒に帰ろう」と誘うのが生徒だという事は、お約束で(笑)
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「ずっと待ってる」
待ってるよ。
快斗に何て言われようと待っていたいから。
雲一つない済んだ夜空に浮かぶ満月。
今宵は怪盗KIDが予告状を出した日。
だけど、今日ばかりは天気は味方をしてくれなかった。
予告時間まで15分を切った頃、雲行きが怪しくなった。
ぽつ
ぽつ
ぽつ
小さく降り出した雨は瞬く間に激しくなる。
KIDの素性を知った時に決めた事があるの。
こんな嵐の夜は、KIDと、快斗と同じ状態になろうって。
白い衣装が雨に濡れるように、青子も外へ出て、雨に濡れよう。
快斗に見つかったら怒られるから、絶対に内緒。
青子の部屋に着く前に、急いでお風呂に入って、濡れた服も洗濯籠の一番下に隠して、
ちゃんと部屋で待ってたって顔して迎えるの。
でも、どうしてかな。
今夜は濡れたままで待っていたかった。
KIDの味方のはずの満月が土壇場で隠れちゃったからかな。
快斗が来るまであと少し。
大丈夫。
青子はまだ待っていられる。
ううん、いつまででも待っていられる。
ね、快斗。
待ってるよ。
ずっと待ってるよ・・・・・・・・・
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「ずっと待ってる」
なんであんな夢見たんだろう。
思い出すだけでも身震いがする。
放課後、下足箱へ行く前に必ず化学室へ行く。
遠回りだけど、快斗のサインが出てるかもしれないから。
夢見が悪かっただけに、今日はどうしても一緒にいたかった。
そんな期待を胸に窓の確認をする。
どこも開いていない。
つまり、一緒に帰れない、明日まで会えない。
「明日ま・・・で・・・」
会えないのか〜と続くはずの言葉が出てこない。
怖い。
怖い。
快斗がいなくなる。
青子の前からいなくなる。
嫌、そんなの絶対に嫌。
会いたい、どうしても会いたい。
無茶は承知。
すがる思いで学園長室に駆け込んだ。
顔面蒼白な青子を見て、全てを察知したのか、有希子はただひとつ頷いて、滞在を許してくれた。
ここで待ってなさい、と。
待ってるから。
どんなに遅くなってもずっと待ってるから。
お願い、今日は、今夜は、青子の傍にいてください。
青子の心の闇を消してください。
青子を、青子を、愛してください・・・・・・・・。
夢見が悪いと1日中気分がオカシイもんです。
理由はどうあれ、青子の承諾の元に愛せるんですよ、快斗先生。
だからって暴走しないでね〜(爆)
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「バカ」
「中森、化学の黒羽先生が呼んでたぞ、放課後化学準備室に行きなさい」
「あ、はい(何だろ・・・)」
「失礼しま〜す、黒羽せんせー?」
「中森? 奥にいるぜ」
「先生? 何か用ですか?」
「ん、あぁ、その前に戸閉めて。煙が外に出る」
「あ、はい」
机の上のフラスコやアルコールランプを片付けながら、青子が戸を閉めるのを待って振り向く。
「青子、お前、三者面談いつだ?」
「三者面談?」
「進路相談の用紙、出てるだろ?」
「進路・・・、今日貰ったけど?」
「何て書くつもり?」
「何・・・って、多分進学だと思うけど」
「やっぱりな、今日呼んでおいて良かったぜ」
「???」
「進学は取りやめ、就職って書いとけ」
「え〜〜〜! 何で先・・・快斗が決めるのよ」
「そんなもん、理由は簡単だろ。青子は俺のとこに永久就職する事になってんだから」
「は!? 永久って・・・」
「とりあえず、化学関係の会社に就職って書いとけ。そんで三者面談は俺が行く」
「何言ってんのよ! 三者面談は担任の先生だよ! 第一、青子そんな話してない!!」
「あれ〜? 卒業したら一緒にいられないって言ったのは青子じゃなかったっけ?」
「それは・・・」
「永久就職なら問題ないだろ?」
「問題ないって・・・」
「とにかく、三者面談、俺が行くから、そう書いとけよ!」
「バカ・・・」
茶会で話題になった黒羽先生と生徒青子です。
季節が合わないのは無視してください(笑)
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「どっちが好き?」
例えば、怪盗なんてものをやってるのが快斗じゃなくて青子だったとして。
快斗は、どっちの青子が好き?
「はぁ?」
「だから、どっちが好き?」
どこからそんな思考が出て来るんだよ・・・。
「ねぇ、ねぇ、どっち?」
だから、小首かしげて聞くな!!
「・・・さぁね」
「さぁって何よぉ・・・」
そんなモン、両方に決まってんだろーが。
青子がどんなヤツだって、俺は青子しか好きにならねーよ。
それに、もしホントにそうなってたら、怪盗なんて止めさせるよ。
アブナイ橋は俺が渡るからさ。
青子には言えない、本音。
ま、そのうちにな。
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「どっちが好き?」
休日の黒羽邸。
補習授業と称して、青子を呼んだ。
プリントの間違いを指導して、それはすぐに終了。
もちろん、快斗がそのまま青子を帰すはずはなく。
帰る機会を失った青子は、持参したファッション雑誌を読み始めた。
ページをめくる毎に、今年の流行りや個性的なものが次々と現れる。
「あ、コレ可愛いvv」
「ん〜、どれ?」
青子が指したのは、パステルカラーのワンピース。
七部袖で、花の模様が全体にあしらわれている。
モデルは快斗と同じ年頃の女性だが、デザインも優しく、年代を選ばないように出来ている。
色も数種類あって、どれも青子に似合いそうだ。
「いいな〜、これ。買っちゃおうかな」
「いいんじゃねーの。青子の好きそうな色ばっかりじゃん」
「うん! どれにしようかな〜」
(少しでも大人っぽいカッコしないと、快斗の隣歩けないもんね・・・)
青子の顔立ちの幼さは、快斗と並ぶとよけいに目立つ。
快斗としては、それが青子の可愛いところだ、と思っているのだが、当の本人は相当気にしているのだ。
時として『お子様』とからかわれる身。
せめて衣装だけでも、つりあうようにしたい。
「うーん、青もいいけど、ピンクも捨てがたいし・・・。黄色も素敵だし・・・。迷っちゃう・・・」
「青子、ピンクのヤツは似たようなの持ってただろ? 青か黄色にしたらどうだ?」
「あ、そうだった。じゃ、青か黄色だね」
青か黄色か・・・。
隣でえんえんと悩む青子を見ながら、確かにどっちも捨てがたいよなぁ・・・と思う。
「あん、もぅ! 決められないよ!」
そう叫んで、くるっと雑誌を回転させる。
「ね、快斗ならどっちが好き?」
「ん〜、どっちも♪」
「それじゃダメなの! 2枚も買えないよ」
「買えばいいじゃん。1枚は俺が買ってやるよ」
「ダメだって・・・」
「いいからいいから♪ ほら、これ書けよ」
雑誌をめくり、巻末の注文ハガキを取り出す。
「でも・・・」
「俺が買ってやりたいの! 素直に聞く!」
「・・・・・・・・・。ありがとう」
「おぅ」
(ワンピースって、ソソるんだよな〜。抱き締めてそのままつつーってファスナー降ろしてさ〜)
青と黄色、手持ちのピンクをあわせて3枚のワンピース。
青子が、自分でファスナーを閉じて、最後に降ろすまでに、果たして間で何回快斗の手によって降ろされるのか。
天然青子がその企みに気付くまでは、まだまだ遠い?
ファスナーの上げ下げ、絶対に一往複じゃないですよね(爆)
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「いじわる」
「もぉ・・・、いじわるしないでよぉ・・・」
「いじわるじゃねーって。コレは俺の愛情のシルシなの♪」
「だって、これじゃ、明日の体育出れないよ〜」
「体育? あ〜、水泳だったよな(だから付けたんだろうが!)」
「青子んとこの体育担当って服部だったよな。だったら心配ねーって」
「なんで?」
「ん〜、理由は察してくれるからさ」
「/////////////////!!!」
「毛利も遠山も多分見学だぜ」
「バ快斗! 体育の成績落ちたらどうしてくれるのよ!」
いくら理由を察してくれても、毎回こうでは、成績が落ちるのは目に見えてる。
「だから化学をみっちり叩き込んでるんだろうが。青子は卒業さえ出来ればいいんだよ」
「何よ、それ!」
「進路に支障はないだろ?」
「ばかぁ!!!!!!!!!」
シーツの下で睨んでも、効き目はないんだけどな。青子ちゃん♪
青山四天王、揃いも揃って極悪です(爆)
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「いただきます」
「いただきま〜すvv」
行儀良く手を合わせて、声をあげるあたり、育ちの良さがうかがえる光景。
どういう訳だか、今日に限って(俺の部屋と化した)化学準備室に青子がいる。
クラスの友達と食べるの、と言って、こちらの誘いにはほとんど乗らないのに。
「青子、今日はどうした? いつも一緒に食べてる子はいないのか?」
「うん、今日から青子一人なんだ」
「なんで?」
「彼女ね、彼氏が出来たの。だから・・・」
「あぁ、なるほど・・・」
(作者注:この友人は美女四重奏の彼女たちではありません)
「青子、ここで食べちゃいけない?」
「いいや、大歓迎だけど?」
(工藤も服部も、あの京極も彼女と一緒だってのに、俺だけ違ってたからな。誰だか知らないけど、感謝!)
「良かった〜vv 一人で食べるのって美味しくないもんね」
「まぁな。友達よりも俺と一緒の方がより美味しいって思ってくれたら、もっと嬉しいんだけどね」
「///////・・・。うん、今日一緒に食べてみて、それ、よく判った」
「へぇ、今日は素直じゃんか」
「たまにはいいでしょ〜? それより快斗。お弁当、それだけ?」
俺のはコンビニで買った幕の内一つだけ。
「ね、明日からもここで食べていい? そしたら青子、快斗のお弁当も作ってくるよ」
「マジ? そりゃ嬉しいな」
「お魚はダメなんだよね」
「あー、うん」
「りょーかいvv 青子の腕、楽しみにしててね〜」
青子の弁当。
弁当よりも青子自身を食べたくなりそうな、そんなふんわりした笑顔を向けられて、快斗の心は天にも昇る勢い。
青子がいるだけで、コンビニの冷たい弁当も暖かくなってたのに、明日からは青子の手作り弁当が来る。
『いただきます』
この一言が、やけに幸せに感じた、昼下がりだった。
毎日快斗のところでお昼食べてたら噂になるだろーというツッコミ来そうですが、
天然だけになせる技ですので、あしからず(爆)
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「〜だってば!!」(「〜」は任意)
「はじめまして、化学担当の黒羽といいます。
担任の仁科が急病で出られなくなりまして、代わりに私がお話をさせていただきます」
「あなたが黒羽先生でしたか、お話は青子から聞いてますよ。
娘がお世話になっております。この度は就職先までお世話いただいたそうで」
「いいえ、青子さんのように化学に興味を持つ生徒が少ないんです。教える側としてこれほど嬉しい事はありません。
それはそうと、青子さんの具合はいかがですか?」
「おかげ様で熱も下がりました、明日は登校できるでしょう。
今日はすみませんでした。私の都合とはいえ、青子がいないのに面談をお願いしてしまいまして」
「どうぞお気になさらずに。早速ですが、青子さんからはどのように?」
「青子は隠し事の出来ない子でして、全て聞いておりますよ。永久就職だと」
「そ・・・うでしたか(青子のヤツ、どういう風に話したんだ?)」
「学校側はこのことは・・・」
「誰も知りません。来春青子さんが卒業するまでは公にするつもりはありませんので」
「ありがとうこざいます、それを聞いて安心しました」
「今回は私が面談の席につくために希望先をこう書くように言いましたが、どうも変えた方が良いようです」
「どういう事でしょう?」
「実は先日、就職担当の職員が化学の教師に代わりまして」
「あぁ、なるほど。今のままでは、本当にどこかの会社を斡旋してくるかも、という事ですね」
「学校には内密の件ですし、表だって反対が出来ませんでしたので・・・」
「では、ここは家事手伝いでも宜しいですか?」
「かまいません」
「では、そのように」
************************
「バ快斗ーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
「何だよ、別に問題ないだろ?」
「お父さんもお父さんよ! 青子の進路なのに、勝手に進めちゃって!!」
「そうだけどさ、俺の未来でもあるんだし♪」
「あのね!! 三者面談は青子の進路を話すためにあるのよ!!」
「そう言うなって。事は順調に進んでんだからさ」
「だめ!! 例え進路が決まってても、青子もちゃんと一緒に話さなきゃだめなんだってば!!!!」
「判ったよ。じゃ、近いうちに結納な」
「は? ゆ・・・いのう?」
「そん時にもっかい話そうぜ」
「な・・・、バカーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
黒羽先生と生徒青子『バカ』の続きです。
恐怖(?)の三者面談。
銀三パパの性格変わってます(爆)
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逃げる時は一緒(だぜ)
早朝の補習の時間。
青子の選択は理系、つまり化学。
プリントの問題を解くだけの時間なので、終わったものから自由時間となる。
正解か不正解かはともかく、本日の課題を無事に終えて、教室から出ようとした時、声をかけられた。
「中森、名前書いてないぞ」
「え?」
そんな筈はない、一番最初に書いたはず。
教壇へ向かい、今提出したプリントを見る。
間違い無い、名前は書いてある。
が、名前の欄のすぐ横に小さなメモ用紙。
『緊急。昼休み、基地で待つ』
「ごめんなさ〜い」
書いてなかったフリをして、ペンを走らせる。
宙に書いた文字はOK。
(緊急って何だろ・・・)
快斗の表情は何も変らない。
通常の教師の顔。
快斗と付き合い出して、多少は出来るようになったポーカーフェィスを繕い、教室から出た。
************************
コンコン♪
「失礼します」
基地、すなわち学園長室に入る。
「青子、わりィな」
「いいよ、緊急って何?」
「バレたかもしんね」
「え? え? バレたって・・・」
「ん、一昨日青子んち行ったろ? あれ見てたヤツがいるらしい」
(えー!? ど・・・どうしよ!!)
「俺は別にかまわねーんだけどさ。頭の固い連中があれこれ有希子さんに詰め寄ってるらしい」
(余談だが、学園長は、公の場以外での呼び名を名前にするよう、四天王&四重奏に通達しているらしい)
「そんな・・・、じゃ青子、ひょっとして・・・」
「有希子さんが何とかするって言ってたけどな。最悪そうなるかもしんね」
「退学・・・・・・・・」
覚悟はしていたが、いざ目の前にすると、困惑するのは止められない。
「わりぃな。そん時は俺も一緒に辞めるから」
「え? でも・・・」
「前にも言ったよな。生徒だからって遠慮はしないって。もしバレても、逃げる時は一緒だぜって」
「あ・・・、うん//////」
「永久就職の時期が早まっただけだから、心配するな」
「快斗・・・」
「ま、警部には殴られるかもしんねーけどな」
「ありがと・・・」
「アホ子、礼なんていらねーっての。逃げる準備だけはしとけよ? 絶対に離しはしねーからな」
「うん!」
後日、どう言いくるめたのか、詰め寄った連中が快斗に謝罪に来た。
とりあえず、首はつながった・・・らしい。
教師と生徒の恋愛って、絶対に一度はこういう修羅場あると思うんですよね。
有希子氏がどういう方策を取ったのかは、各自のご想像にお任せして、文字通り書き逃げします(逃亡)
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素材提供:
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